PetHotel11!お庭番のブログ②: 事前面談は面倒臭い？③

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!（ペットホテルワンワン）のお庭番です。

しばらくぶりですが、

『事前面談は面倒くさい？①』
『事前面談は面倒くさい？②』

のつづきです。

【事前面談は誰のため？（つづき）】

●飼い主さん側からの見極め

初回のご利用時には事前面談が必要だというお話をすると

「え～？！面倒くさいなぁ～！」

という反応をされる飼い主さんもいらっしゃいますが、面談は何もペットホテルの都合だけでするものではありません。

・果たしてここにウチの子を安心して託せるか？

・どんな環境でどんな風に過ごし、どこでどんな風に眠るんだろーか？

などといったことをしっかり判断していただくのも面談の大切な目的です。

一方的にペットホテルから審査されているワケじゃーないってことです。

逆に、ワンちゃんたちが過ごすお部屋などの環境を見せてほしいと事前に見学や面談を申し入れたのに、頑なに拒否するペットホテルがあったとしたら・・・

『おや～～？なんだかおかしいぞ・・・』

と思った方がいいのではないでしょうか？

面談では、ペットホテルで過ごしている他のワンちゃんたちの様子や、スタッフの犬への関わり方、そこに入った自分の愛犬の様子をしっかり観察しましょう。

そして・・・

「ウチの子は〇〇が苦手なんですが大丈夫でしょうか？」

「ウチの子はこういう癖があるのですが・・・」

「ブラッシングや歯磨きはしてもらえますか？」

「おさんぽはどれぐらいしてもらえるんですか？」

などなど、不安なことは何でもスタッフに質問し、同時にご要望や愛犬の性格をキチンと伝えて対応が可能かどうか、可能でなければどの程度までしてもらえるか？といったことを確認しておきましょう。

ここで飼い主さんとスタッフの意思疎通がオープンにできているかどうかは、ワンちゃんがペットホテルで快適に過ごせるかを大きく左右します。

面談の結果、場合によっては

「広告を見たときはよさそうに思っていたけれど、残念ながらウチの子にはちょっと向いていないかもしれないな・・・」

という判断をすることだってできますね？

面談だけでは判断に迷う場合は、本番の前にトライアルで1泊してみるという選択肢もあります。

結果的に、旅行や出張や入院の真っ最中に呼び出されたり、お迎えに行った時に悲惨な状態になった我が子と対面するリスクを大幅に減らせるはずです。

●ワンちゃんにとっての事前面談の意味

残念ながら、預けられる主役のワンちゃんにはペットホテルを自身の目で見極めて選択することができません。

基本的には飼い主さんが「ココ」って決めたペットホテルにお泊りしたり、「この人」って決めたシッターさんにお世話されたりするワケですね。

では、事前面談などしても決定権のないワンちゃんにとっては何の意味もないんでしょーか？

いいえ、そんなことはありません。

ご自分がワンちゃんだったら・・・と想像してみてください。

大好きな飼い主さんと離れて、慣れない環境で知らない人や犬たちと過ごすんです。

「飼い主さんはどこへ行ってしまったんだろう？」

「これから自分はどうなるんだろう？」

「この人たちはどんな人なんだろう？」

「ここは安全な場所なのかな？」

寂しさや不安でいっぱいになって当然ですよね・・・

一方、ワンちゃんたちは一度でも行ったことがある場所や接したことがある人のことを決して忘れません。

事前に飼い主さんと一緒にペットホテルを訪れ、スタッフと触れ合ったりクンクン匂いを嗅いだり、飼い主さんとスタッフが話している様子を観察したり施設を散策しておくことによって、少なくともイザ本番で預けられたときに

「ここはどこ？！」

という不安を持つことなく、比較的早く環境に馴染むことができるんです。

更に・・・

本番のお泊り前に1泊トライアルをしておくことによって、ワンちゃんは次のことを学習します。

「なるほど、ここはこういうルール（システム）なんだな」

「夜はみんなでこんな風にして眠るんだな」

「どうやらここにいればごはんももらえて、おさんぽもできて安全に過ごせるみたいだな」

「怖がるようなことは何もないんだな」

そして何よりも・・・

「ここで待っていれば飼い主さんがちゃーんとお迎えに来てくれたな♪」

という経験ができますから、本番のお泊り時には更に安心して飼い主さんのお迎えを待っていることができるでしょう！

もし、不幸なことにトライアル時に

「もうこんなところはこりごりだ～～～～！！」

とワンちゃんが感じてしまった場合は、おうちに帰ってからの様子が不安定でおかしくないか？ということを飼い主さんがしっかりチェックすることで判断ができるかと思います。

●「手間をかける」必要性

考えてもみてください。

わたしたちのペットホテルもそうですが、事前面談を推奨しているペットホテルのほとんどが面談は無料でしていると思います。

面談の間は少なくとも一人はスタッフが30分、長い時は1時間半くらいの時間を面談に費やします。

また、知らない人がやって来たことで、お預かりしている他の犬たちもワンワン騒いだりしますけれども、そうしたことに対する手数料を取らずにやっているのが事前面談だということをです。

誤解を恐れずに言えば、事前面談はペットホテルによっては飼い主さん以上に「面倒くさくて一円の儲けにもならない非効率なこと」と考える可能性があるってことなんですね。

それでもあえて、事前面談を推奨しているのは何故か？

その理由は、

・ただでさえ飼い主さんと離れて寂しく不安なお留守番をするワンちゃんたちに、滞在中できる限りストレスの少ない過ごし方をさせてあげたいという思い。

・自分ではお泊りするペットホテルを選択する権利のないワンちゃんたちの不安を少しでも払拭してあげたいという思い

そのように考えていただければと思います。

ペットホテルは確かにサービス業で、直接のお客様（＝お金を支払っている人）は飼い主さんです。

けれども、ペットホテルにお泊りする主役はあくまでもワンちゃんですね。

飼い主さんとペットホテルが、共にその主役＝ワンちゃんのために事前にほんの少し手間暇をかけてでも、丁寧にお留守番の環境について話し合い、最良の選択をしてあげる・・・このくらいのことは、してあげたっていいじゃーないですか？

●もしもの時に慌てないためにも・・・

飼い主さんの中には、

「ウチの子は旅行にはいつも一緒に連れて行くし、どうしても預けなくてはならない時は知り合いにお願いするからペットホテルは必要ない」

とおっしゃる方もいらっしゃいます。

もちろん、それが可能ならワンちゃんにとって一番いいことだと思います。

けれども、PetHotel11!にお問い合わせを下さる方の中には

「急に入院することになって急いで預け先を探しています！

今までは旅行も一緒に行ったり実家に預けたりしていたので、ペットホテルに預けた経験は1度もありません。

でも今回は実家の都合でどうしても預けることができなくて・・・困ってるんです。

なんとかしてください！（泣）」

と泣きついてこられる方も珍しくありません。

ですからわたしたちは、実際にペットホテルにワンちゃんを泊めるかどうかは別として、そんな緊急時の選択肢を増やしておくためにも、いくつかのペットホテルを事前に見学したり面談を済ませておくことをお薦めしています。

そして、実際にPetHotel11!のお客様の中には、特に旅行などのご予定がなくても事前面談だけ済ませておきたい・・・と仰って面談にお越しくださった飼い主さんも大勢いらっしゃいます。

この年末年始にPetHotel11!にお泊りを予定しているワンちゃんの飼い主さんの中には、遠く離れた他府県からわざわざ先日1泊してまで面談にお越し下さった方もいらっしゃいます。

遠方からお越しいただいても面談の結果お断りする可能性もあることを事前にお話しさせていただいていましたが、

「もちろんです！それでも構いません！」

とおっしゃって・・・

ワンちゃんへの愛情に頭が下がる思いでした。

＜今日のPetHotel11!＞