前々回ブログのつづきです。
【しつけのベース(基本)(4)】
●犬に対するときの基本的な態度(つづき)
ひきつづき、ワンちゃんをしつける際の飼い主さんの心構えについておはなししていきたいと思います。今回おはなししているのは、しつけ方法のHow toではなく、もっと基本的な内容です。
◇感情的にならない
ワンちゃんたちが飼い主さんの顔色を常に気にして、実に敏感に飼い主さんの心の動きをキャッチしていることは、犬を飼っている人にはよーくおわかりでしょう。
飼い主さんが悲しそうにしているとそばにきてペロペロとなぐさめてくれたり、
小さな子供が泣けば困ったようにオロオロしたりあやそうとしたり、
飼い主さん同士がケンカをすれば懸命にとりなそうとしたり、
飼い主さんの怒った様子に気づくとまるで反省しているかのような態度を取って見せたり・・・
犬たちは、人間の感情を汲み取ってそれに応じた態度を取ることにおいては他の動物の追随を許しませんね。
なぜなら、それは彼らにとって”生きる術(すべ)”そのものだからです。
そもそも、犬という動物はオオカミの中で
「人間と暮らすと実に都合がいいぞ!」
と気づいた子たちが人間と共に行動するようになったのが始まりという説があります。
自分たちだけで狩りをしても何日も獲物にありつけないことが多いけれど、自分たちと同じように群で狩をする、頭がよく道具を使う”ニンゲン”ってヤツと組むことによって、圧倒的に楽で安全に生きていけると悟った一部のオオカミたちが、戦略として人間と行動を共にするようになったのが犬の起こりだというのです。
もちろん、人間にとっても嗅覚や聴覚が優れ、脚の速い犬たちと組むことは狩を容易にしたり外敵をいち早く察知できたりするという点で好都合でしたからWINWINの関係だったワケですね!
そんな犬たちにとって、人間に可愛がられるか嫌われてしまうかはまさに死活問題だったのですね。
実際、人間の感情を読むことに長けていて、人間の意に沿う行動を取ることができる子ほど、人間に可愛がられ、美味しい餌をもらえたでしょうし、いい寝床を与えられたかもしれませんね。
さて・・・ですからワンちゃんたちは人間の感情(顔色)にものすごーーく敏感です。
言い換えれば、ワンちゃんたちには飼い主さんの感情はお見通し(バレバレ)だってことなんです(;^ω^)
では、ちょっと想像してみてください。
アナタのリーダー・・・例えば学校の先生や仕事の上司やバイトリーダー、あるいは監督や社長などを思い浮かべてください。
そういった、いわゆる人の上に立つ人が感情の起伏が激しく、それをすぐに顔や態度に表してしまう人だったらどうなるでしょう?
やたらにテンションが高くはしゃいでいたかと思ったら、何かのきかっけで突然 感情まかせにすぐにカーーーッ!!となって怒鳴り散らしたり、すぐにイライラして不安定になったりテンパったりする・・・・そんな人をリーダーに持った人は不幸ですよね~~?
何が不幸かってゆーと・・・
・どう振舞うのが正解がわからない(リーダーの気分次第でコロコロ正解が変わるから)
・リーダーのご機嫌に常に振り回されてまったく心が休まらずストレスがたまる
・自分に一貫性がないくせに、すぐに八つ当たりされて理不尽な思いをすることが多い
アナタはそんなリーダーを尊敬できますか?
「この人について行きたい!」
って感じるか~い?!ってことなんですよ。
犬たちは、アナタが自分の命を預け 拠り所にするのに値するリーダーさんかを常に観察しています。
動物の世界で、感情やテンションをコントロールできず我を失ってパニックになったりする個体は決してリーダーとして仲間から認められることはありません。
だって・・・そんな不安定なリーダーに群を任せていたら たちまち外敵からやられちゃいますもんね(;^ω^)
さて、もしも犬が飼い主さんのことをリーダーの資質に欠ける不安定なヤツだと判断したならどうなるでしょう?
彼らは本当はリーダーなんか荷が重いからやりたくないけれど、仕方なく自分が頑張ってリーダーにならなくちゃ!!って思ってしまうんです。
群を守ろうと頼りない飼い主さんに代わってリーダーを張ろうだなんて・・・なんてけなげなんでしょう!!(笑)
このようにして愛犬に軽蔑され、下に見られた飼い主さんがいくら素晴らしいしつけ本に従って愛犬をしつけようと試みたところで、犬たちが従ってくれるはずがありませんよね?
愛犬をしつける前にまずは自分自身の感情コントロールができ、ドッシリと構えた頼れるリーダーになることを心がけてください。
たとえ心中が穏やかでない時でも余裕たっぷりという態度を演技でもできるようになることが大切です。
アナタのワンちゃんが、アナタのことを尊敬でき頼れるリーダーだと認めたら、ワンちゃんの方がすすんでアナタの意を汲んで指示に従おうとキラキラした目でアナタを見つめてくるようになりますから、しつけはう~~~んと楽にできるようになりますね(^▽^)
◇バランスのよいしつけを
最後に・・・
いつの時代も子育てや犬のしつけに関するハウツー本はジャカスカ発売され、新しいメソッドが開発されていきます。
このシリーズの最初におはなししたように、そうした最新の方法論や犬の行動学を飼い主さんがお勉強するのは大変有意義なことです。
アナタのワンちゃんにピタッとくる方法に出会えるかもしれませんし、何かヒントになることを見つけることができるかもしれません。
でも、そうしたしつけの流行にあまり振り回されすぎることなく、バランスのよいしつけを心がけていただきたいということです。
バランスってなんのバランスかというと、”叱る”と”ほめる”のバランスです。
だいぶ昔・・・そう、学校の先生や一家の家長が言うことをきかない子供や奥さんを容赦なく張り倒したり棒で叩いて折檻したりしていた時代がありました(-_-;)
そのころは犬たちも当然いう事をきかなければすぐさま棒で殴られるのが当たり前でした(´;ω;`)
それから時代は変わり、今は犬のしつけの主流は圧倒的に”叱らないしつけ”になっています。
けれどもわたしは個人的に、
・叩くなどして恐怖で犬を支配し従わせるしつけ
・まったく叱らないしつけ
このどちらも極端で間違っていると思っています。
前者のやり方は、犬を奴隷のように扱うことになります。
恐怖で支配されている犬との信頼関係は大変希薄で脆いので、何かのきっかけで簡単に壊れてしまうでしょう。
後者のやり方は、犬を甘やかしてワガママ放題な子にしてしまう恐れがあるだけでなく、”善悪”(善=飼い主さんが犬に望んでいること 悪=飼い主さんが犬にしてほしくないこと)の区別が犬に伝わりにくく、犬たちを混乱させてしまう可能性が高いんです。
よく、最近のしつけ本には
『愛するペットは我が子同然ですから、決して叱らずにほめてしつけましょう♪』
と書かれていますが、果たして本当にそうでしょうか?
人間は我が子を決して叱らずに育てるんでしょうか?
もちろん暴力はいけませんが、いけないことをした我が子には本気で怒るでしょう?
いいことをした我が子のことはう~~んとほめてあげるでしょう?
そのギャップは、何よりも小さな子供や犬には伝わりやすいという意味で親切なんだとおもっています。
感情まかせに暴力を振るったり、理不尽に殴ったりすることは絶対にしてはなりませんが、叱る方法として
・完全に無視する
・コワイ顔で低くするどい声で短く叱る
などといったことはとても効果的に”いけないこと”を犬に伝えられると思っています。
上記のことは、実際にわたしが犬たちを叱る時に用いている方法ですが、無視しても伝わらない場合はするどく叱る・・・という風に適宜使い分けています。
ちなみに、これらのやり方はどれも実際に母犬や群の先輩犬たちが子犬がいけないことをした時に取る態度を参考にしています。
よろしくない行動をした子は、群の大人に冷たく無視されます。
構ってほしい子犬にとって、親犬たちに無視されることはかなり堪えます。
無視が効果的ではない場面・・・たとえば子犬が我を忘れてコーフンしてはしゃぎまくっている時や、何かに怯えてパニック状態に陥っている時などには、低く短く吠えたり唸ったりしてハッと我に返らせます。
ちなみに、わたしは犬が唸っている時の声に近い音を出すようにあれこれ試した結果、セリフとしては
「ゴルァッ!!」
が有効だと感じています(笑)
自分の中で最大限ドスを利かせた低い声で言うとかなり犬っぽい音になって成功率が高いです。
決して誰にも聞かせたくないけど・・・(;^ω^)
叱ってばかりでもほめてばかりでもなく、感情的になることなく適宜適切に愛犬がいけないことをしたらビシっと叱り、いいことをしたらう~んとほめてあげるのがしつけの王道だと思っています。
コメント欄にいただいたご質問を発端に書かせていただいた今回のシリーズはこれでおしまいです。
少しでも参考になれば幸いです。
<今日のPetHotel11!>
朝の海岸さんぽ♪
パっとしないお天気だけど
涼しくてお散歩にはちょうどいいね!
台風19号で海岸に流れてきた
大きな木!!
”としお”「ホリホリして持って帰るです!」
ボス「そりゃ無理でしょ」
10才のSちゃんと1才の”としお”の
枝の引っ張りっこ♪
Sちゃん「まだヒヨっこには負けないわ~!」
”としお”「うう・・・負けそうです~!」
今度はHちゃんと・・・
としおはちゃーんと手加減してる様子(笑)
少し不安になるとわたしたちの横に
やってくるRちゃんだけど、
ずいぶん他の犬の近くに平気で
いられるようになったんだよ(o^―^o)
トイプーコンビ♥
Sくん「ねえねえ!!」
Bくん「なあに?」
Sくん「あそぼうよっ♪」
トイプーSくん、前回のお泊りよりも
ずいぶんたくましくなって
お友達を積極的に誘ってます♪
Hちゃん「なになに~?楽しそうね!
ワタシも入れて~~♪」
Sくん「うん、いいよ♥」
トイプーSくん「エヘヘ、ボクって
人気者でしょー?!」
ふふふ、そうだね~~(^▽^)
BくんとSくんは
すっかり意気投合して・・・
楽しそうにまるでダンスを
踊っているみたいでしょ?
楽しそうなトイプーコンビに
Rちゃんもついついつられて・・・
吸い寄せられるように近づいて行っちゃうの。
Rちゃん「あらぁ~カワイイわ~♥」
ふたりとも、なんのおはなししてるのかな?
「エヘヘ、ナイショだよ!!」
トイプーSくんとHちゃんは
ワンプロもしたんだよっ!
Sくんの飼い主さんは
「ウチの子はワンプロできない子だと
思ってました」って。
いえいえ、とっても上手だったし、
なかなか強かったんだよ~(⌒∇⌒)
テンションあげあげで
お料理番が投げたボールを拾ってくる
Sちゃん♪
10才でこのダイナミックなジャンプは
すごいよね~~!
Hちゃんも必死でボールを追いかけるけど
Sちゃんに追いつけません(;^ω^)
やがて”としお”と追いかけっこに・・・
Sちゃん&”としお”「Bくん
どいてどいてーーーっ!」
Bくん「おおーーっ!!」
1才と10才のオシリ♥
追いかけっこにくたびれると
ふたりともなぜか一心不乱に
小枝を齧り始めて・・・
いいお顔だねぇ~~(笑)
夢中で枝を齧るSちゃんを
遠慮なくクンクンするRちゃん
Rちゃん「エッヘヘヘ~~♪」
してやったりって顔だね(笑)
夕方の海岸さんぽ
雨に降られる前に
いっぱい歩けたよ!!
帰り道、空き家のお庭の木の枝に
ネコちゃんがいたんだけど・・・
だ~~れも気づかなかったよ(;・∀・)
やっぱり犬よりも猫が一枚上手だね(笑)
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