2019年10月4日金曜日

しつけに関するご質問への回答①

こんにちは。神奈川県 Pet Hotel 11!(ペットホテルワンワン)のお庭番です。





【しつけの基本はシンプル】


●ブログ読者さまからの質問


このブログをお読み下さっている飼い主さんから、次のようなご質問をいただきました。


『最近仔犬を飼い始めてこちらのブログを遡って勉強させてもらっているのですが、ワンワンさんは、参考にしている本とかトレーナーさんがいらっしゃるんでしょうか?としおのしつけとか、すごいなぁと思うのですが、長年の経験なんでしょうか??』


コメント欄で端的にお答えすることが難しかったので、こうして記事にさせていただくことにしました。

もちろん、わたしはたくさんの書籍を読みましたし、たくさんのトレーナーさんのメソッドも勉強しましたし、いわゆる資格系のお勉強もしました。

でも、やっぱり一番大きかったのは実際に目の前の犬たちと接して体で覚えたこと・・・すなわち経験値です。

よく、子育てしているつもりで実は親が育てられていた・・・ということがあるかと思いますが、犬たちとの付き合いはまさにソレと同じです。

犬をしつけているつもりで、わたしのほうが犬たちからたくさんのことを教えられてきたのだと思います。

具体的には、読んだり聞いたり見たりして学んだ机上のメソッドを、犬たちを相手にトライ&エラーすることによって、自分自身で最もよいと感じた方法を取捨選択してきた結果を今現在行っているということになります。

けれども、それもいまだに「結論」とか「確信」には至っているわけではなくて、今も常にトライ&エラーや挫折は続いています。

きっと犬と関わっている間はこの作業は終わることなく続くのではないかと思っています。

こんなことを言うと、


「いまだに模索中なんて、それでプロって言えるのか~~?!」


なーんてお声が聴こえてきそうですが、プロって逆にそうでなくっちゃいけないんじゃないかって思っています。

もし、アナタのかかりつけのお医者さまが何十年も前に医師免許を取得するときにお勉強したっきり、以降はな~んにも新しいお勉強をせずに既に持っている知識に固執していたらどうでしょうか?

わたしなら、そんなお医者はゴメンですぅ~~(^-^;


分野を問わず、研究によって日進月歩で新しいことが発見されたり新しい理論が生まれたりしています。

犬に関することだって、その性質や能力、行動心理に関する研究によって数年前にはわからなかったことがわかってきたりもしています。

ですから、そういうことに常にアンテナを張っていて、実際に目の前の犬たちとの関わりに生かし、その結果「このやり方はとてもよかったですよ!」だとか「このやり方は実際やってみるとこういう点が難しかったですよ!」ということを飼い主さんたちにお伝えしていくことが、わたしたちのような職業の人間には求められているのではないかと思っています。


なんだかちょっぴり堅苦しいおはなしになってきてしまいましたね(;^ω^)

さて、ではここからは、仔犬を飼い始めた飼い主さんの参考になりそうなお話をしていくことにしましょう。




●犬との関り方に目覚めたきっかけ


実は、このブログを書き始めながら思い出したことがあります。

あれは・・・わたしがまだ大学生のころ・・・(すっかりセピア色~♪)

わたしの家にはリンダというビーグル犬がいました。

当時、わたしはリンダの世話にはほとんどタッチしていなくて、自分のことで精いっぱいでした。

おさんぽは朝は父が、夕方は母が連れて行っていました。

父も母もリンダを猫っ可愛がりしていて、しつけらしいしつけはしていませんでした。

幸い、リンダは母犬や兄弟犬と生後3か月くらいまで過ごしてから我が家にやってきたので、社会性は十分あってとても精神的に落ち着いた犬だったので、それでなんとかやっていけていたのだろうと今では思っています。


朝早く学校に出かけ、暗くなってから帰宅、休日も遊びに行ってしまうお気楽女子大生だったわたしは、そんな両親とリンダの関係になんの疑問も抱いていませんでした。

ところが・・・・

ご存じの通り、猟犬のビーグルはとても大きな声で吠えます。

ある時、ご近所からポストに


『お宅の犬の声がうるさいので静かにさせてほしい』


というメモ書きが投函されて、母が真っ青になるという事件が発生しました。

わたしたちにとっては可愛い可愛いリンダでしたから吠える声すら可愛かったのですが、ご近所にとっては大迷惑だったのですね(あたりまえだ)

慌てた両親は、そこでやっとリンダをしつけなくては・・・!!と思うようになったのでしょう。

当時「オスワリ」もできないリンダに両親が


「いくら教えてもオスワリもできないんだから・・・」


とため息交じりにボヤくのを聴いて、


「リンダはとても賢い子なのに、オスワリもできないなんてそんなことあるはずないじゃない?教え方が悪いんじゃーないの?」


そう思ったわたしが、まったくの思い付きと気まぐれでリンダの訓練を始めたところ、あっという間にできるようになってしまったということがありました。

調子に乗ったわたしは、オスワリに続いて立て続けに「オテ」「オカワリ」「ジャンプ」「バーン(手で撃つマネをすると床に転がって死んだふりをする)」などをリンダに教え、リンダはすぐにできるようになりました。


ここでお伝えしたいのは、わたしが犬のしつけがうまいっていう自慢話じゃーないんです。



●成功のカギ


その当時、わたしは犬に関する専門知識も何も持っていませんでした。

唯一、動物に関する知識としてほんの少し何かを齧っていたとしたら、それはコンラート・ローレンツ博士の『ソロモンの指輪』という本が”愛読書”だったことです。





本著は動物の行動心理を観察し、知ることの魅力を余すことなく伝えていて、わたしは大いに感動してワクワクしながら何度も読み返していました。

たぶん、この本がわたしに教えてくれたことは、次のようなことです。


動物に接する時に人間の感覚を押し付けても意味がない。

動物本来の習性や行動を尊重し、彼らを理解しなくては彼らとよい関係は築けない。


さて、動物に関する知識といえば、たかだか『ソロモンの指輪』1冊を呼んだ程度のわたしでしたが、それでも父や母がリンダに教えられなかったことを短期間で教えられた理由はごく単純なことでした。


ここからは、両親とわたしのリンダへの「教え方」の違いが何だったかについておはなししたいと思います。




◇シンプルな”ご褒美”


リンダの場合は圧倒的に食い意地が張っていましたから、ご褒美は普段食べているドライフードでした。

両親は、たまにロールパンをご褒美にしたりしていたようでしたが、リンダがコマンドに従った時にいちいちパンをちぎるという動作でモタついたり、反対にリンダが何もできていない時にパンくずが床に落ちてしまったりして、最終的にパンが入っている父のジャンパーのポケットにリンダが鼻を突っ込んでしまう・・・という困ったことがしょっちゅう起きていましたので、わたしはドライフードだけ使うと決めました。

もし、リンダが食べ物にあまり興味のない子で、ナデナデされることの方が好きだったら、そちらをご褒美にしたと思います。



◇セリフは少なく短く


両親の教え方を見ていると、リンダに「オスワリ」を教える間ずーーーっと何やら話しかけていました。


「リンダ!リンダ!ほらリンダ!
オスワリ!!オスワリだよ!
オスワリってこうやって座るの!わかる?
オースーワーリー!オスワリだったら!!
ほらほら、ね?リンダはイイコでしょ?イイコのリンダね~♪
イイコのリンダがオスワリするところを見たいなぁ~~~~~~・・・・
(まだまだつづく)」


わたしは、自分が小学校低学年のころに父が算数の問題を教えてくれていた時のことを思い出していました。

わたしが「う~ん・・・」と考えているところに、父は一生懸命ヒントを与えようと、次から次へと話しかけてきたんです。


「奈緒子さん、ココを見てごらん?いくつになってる?
ね?10だろ~~~?
・・・ってことは・・・?
ここはいくつになる?
さっきの問題を思い出してごらん?
ココが~~?8だったときに~~~?コッチは~~~?
いくつになった~~~~?」


幼く大変素直だったわたしは、もちろん父に苦情なんか言いませんでしたが、心の中では実はこんな風に思っていました。


「うるっさいなぁーーーっ!!今考えてるでしょーがぁーーーっ!!

ちょっと黙って考えさせてっ!!」


父はもちろんわたしのためを思って熱心に教えてくれていたのですし、愛情たっぷりだったのはありがたいと思っています。

でも、目的を果たすための効率を考えた時にはあまりいい方法だったとは言えませんね?


犬はもちろん


「うるっさいなぁーーーっ!!」


なんて思わないでしょうが、ずっと飼い主が何やらゴチャゴチャ言っている不規則発言がすべて犬に伝わると考えるのは飼い主のエゴでしかありません。

犬に解りやすく教えてあげるためには、必要なこと以外はなるべく言わないことです。

犬たちはとても注意深く人間の指示に神経を傾けているのですから、余計なことを言って混乱させるのは可愛そうだということですね。


当時、わたしがリンダに「オスワリ」を教える時に口に出したセリフは


「オスワリ」(コマンド)

「いいこね~!」(ご褒美のフードをあげる)

「ちがう」(ガッカリした顔で静かに言う)


この3ワードだけにしていました。


きっとリンダにしてみたら


「お姉ちゃんの言う事ってわかりやす~~~い♪」


って思っていたのではないでしょーか・・・




◇できたらご褒美


当たり前のことなのですが、例えば「オスワリ」を教えている時には「オスワリ」をした時だけご褒美(フード)をあげなくてはいけません。

けれども、信じられないことに当時わたしの両親はそれができていませんでした。

何度「オスワリ」と言ってもできないと、そのうちロールパンやオヤツが欲しすぎてリンダがジレジレしてくるんですね。

そうすると、両親はそれが可哀想になってつい・・・


「ハイハイ、えらいね~、よく頑張っているね~~~」


と言って途中でなんの脈絡もなくご褒美をあげてしまったり・・・

訓練の時間が終わると、リンダがオスワリをしたかしないかに関わらず手に持っていたロールパンをぜ~んぶあげてしまったりという、わたしからしたら目を疑うような行動を取っていたんです(-_-;)


「オスワリ」なんかやってもなんなくても結局オヤツやロールパンをもらい放題なんだから、賢いリンダが命令に従うわけがありませんよねぇ~~?(;´∀`)


当然のことながら、「オスワリ」を教えたい時には・・・


「オスワリ」したらご褒美。

しなければご褒美はナシ!


を徹底しなくてはダメです。

両親のやり方は、かえってリンダに法則を解りづらくするばかりで、わたしには不親切に映りました。




おっと・・・長くなってしまったので、つづきはまた次回にさせてくださ~~い!





<今日のPetHotel11!>

あさのおさんぽに出発した途端、
雨がザアザア降ってきちゃったから
仕方なくお庭で
「遊んでないで早くウンチしちゃって~~~~」


ボス「はいはい」

この後、ものすごい土砂降りに・・・
(;^ω^)


土砂降りの中、お泊りに来てくれた
コーギーLちゃん

Lちゃん「いや~ん、ずぶ濡れよ~~」


お部屋に入るなり、待ち受けていたのは
”としお”の大歓迎(;・∀・)


ボーゼンと見つめるナツ


としお「Lさんっ!どこに行ってたですか?!
心配したですよー!!」


Lちゃん「どこって・・・おうちにいただけよっ!」

ナツ「としおはどーもここの仕組みが
解っていないみたいね(呆)」


ふう・・・
Lちゃん、やっと”としお”から解放されて
他のワンちゃんとも
ご挨拶できたよ~~(;^ω^)


Lちゃん「ところで・・・わたしのリードは
ど~れ~~?」

どれでも好きなのでいいよ~(笑)


R兄弟、お行儀よくきれいにクッションに
納まってるね~~!

R兄弟「そんなことより早くごはん~~~」

あっはいはい・・・
そういや~朝ごはんまだだったね(;^ω^)


お昼前には雨もあがって・・・
まだ地面は濡れているけれど
お庭遊びできたよっ!

・・・って、またワンプロかーーい( ̄▽ ̄;)


Lちゃんはいっつも楽しそうだねぇ~!
Lちゃん「うんっ♪」


何がそんなに楽しいの?
Lちゃん「わかんないっ♪」


R弟くんはPくんのことが大好きで・・・
いっつもPくんにくっついてるの!

Pくんは今日もシンク下が定位置なんだね
(;´∀`)


”としお”「Lさん、少しお昼寝するですよ~」
Lちゃん「いやっ!ずっと起きて遊んでたーーい」

Lちゃんはワケあって朝ごはんを2回も
食べているから元気いっぱいなんだって(笑)


R弟くん、お気に入りのベンチの上で大あくび。
お部屋でもずいぶん寝ていたのに
まだ眠いの~?(笑)

R弟くん「うん、いくらでも眠れる気がする~」


Rお兄ちゃんは、今日はボール遊びしないの?

Rお兄ちゃん「うん、だってボスがボール
持って行っちゃったんだも~ん」


そのボスは・・・ボールをどこかの
隙間に入れて取れなくなったらしく・・・
代わりの木の枝で遊ぶことにしたんだって!


夕方の海岸さんぽ

「ちょっとー!
ボクたちお舟じゃないんだけど?!」


・・・とかなんとか言いながら
お舟を繋留する金具に繋がれていると
けっこうワンちゃんたちは
楽しそうなんだよ( ̄ー ̄)ニヤリ


Lちゃ~~~ん!
行くよ~~~~~!!


Lちゃん「う~ん、ちょっと待ってぇ~~!
今ココにスリスリしてるんだからぁ~~」

はいはい(笑)


さ、暗くなっちゃうから
みんなそろそろ帰ろっか~


「はぁ~~~~い」


Lちゃん「いや~ん、まだ遊んで行きたーい!」

おうちに戻ってから遊ぼうね~~(^▽^)

本当に日が短くなったなぇ・・・










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